ホストファミリー募集へ
初めてのホストファミリー
   Yさん(富士市) 受入期間2010年3月〜2011年1月
 2010年3月下旬、アメリカ、テキサスよりロバートが我が家にやってきました。日本語も日本文化も全く知らない状態でしたが、おおらかで楽観的な高校生でした。

春は、近くの神社の桜をみたり、夜桜をみながら一緒に散歩をしました。彼は桜ふぶきに非常に感動した様子で、「アメリカの家族にもこの景色を見せたい」と言っていました。

高校生活は着慣れない制服や、自転車、電車、バスと乗り継いでの通学が大変だったようですが、日本の高校生は、「ほとんどがそうだよ」と粘り強く言い聞かせ11か月で克服できました。

〔写真〕ロバートと学校の友達
 5月の運動会では応援団に参加し、大勢の父兄や生徒たちの前で「学ラン」を披露しました。夏のお祭りでは友人達と花火を見たり、踊りに参加したりして、日本の夏をエンジョイしました。蒸し暑い日本の夏はこたえたようで、家ではトランクス1枚でうろうろしていました。

秋のロバートの誕生日には、たくさんの知り合いに囲まれパーティーをし、こどもビールを飲みました。「まだまだ子供ね」とか、「この子ね・・」という会話になると「だれがこの子?僕は子供じゃない!」とたどたどしい日本語で抗議するので、みんなで笑ってしまいました。

〔写真〕夏祭りに友人たちと
9月に入り、「日本は自分の場所」と本格的に思い始めた頃から日本語が非常に上達し、漢字も毎日 10個から20個覚え始めました。「なんだ、なんだ?どうしたロバート??」とびっくりの毎日でした。それから帰国までは、限られた時間をめいっぱい活用し、夜遅くまで話し込みました。おかげで、今ではメールや会話が普通の日本人とかわらない位まで上達しました。

 冬、学校から帰ると制服のまま夕食を食べ、リビングでゲームをやり、こたつで会話や漢字の勉強をしてそのまま寝入ってしまう・・という日々が続きました。ロバートのおかげで家族に笑いが絶える事がありませんでした。
クリスマスパーティー、年末年始の挨拶、お寺まわりを家族と一緒にしました。友達とは週末にカラオケ、焼肉と楽しんできたようでした。家族旅行で六本木ヒルズやジブリーミュージアムに行きました。東京は都会だから好きかな?と思っていたのですが、「僕、ここの富士(市)が好き」と言ったのが意外でした。

私たち家族はみんな仕事を持っているので、ロバートとでかけることは余りできませんでしたが、家ではできるだけ皆で集まり会話をするようにしました。おかげで、ロバートには家族の愛情や温かさを感じてもらえたようで非常にうれしかったです。

〔写真〕運動会で応援団に参加
今、彼は残り少ない高校生活をテキサスで送っています。日本が大好きな彼の目標は、「日本に住んで、社会に貢献すること」だそうです。帰国時に言った最後の言葉は、「戻ってくるよ」でした。最近のメールでは、「地震があってもみんなと日本にいたい」と言っていました。彼は日本に自分の場所を見つけたんですね。(2011.4)